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おふくろの味

 自分にとって「おふくろの味」ってなんだろう。とふと考えてみたのだが、なかなか思い当たらない。うちの母親は伝統にこだわるタイプではないので、同じ料理をしつこく作り続けることはあまりなかった。むしろ、料理の本なんかで新しいレシピを見つけるとどんどん試してみるタイプ。しかも、初めて作る料理でもそこそこの味に仕上げるだけの器用さを持っていた。つまり、我が家の食卓には常に飽きの来ないだけの多様な料理が並べられていて、どれもそれなりに美味しかったのだ。だから、特定の料理を「おふくろの味」として挙げるのが逆に難しいのだ。

(余談だが、嫁さんをこんなにベタホメしたらノロケだと非難されるに違いないのだが、母親の場合にはいくらホメても非難されることはなく、むしろ美談になったりするのも、考えてみると不思議だ。ひょっとすると、これも家父長制の産物なのかもしれない(^^))

 でも、あれこれ思いを巡らせていたら、一つだけ思い当たった。それは、朝食のときによく作ってくれた玉子焼き。玉子焼きなんて、それこそありふれた料理だと思うかもしれないが、うちの母親の作る玉子焼きはちょっとだけ変わっていた。一番大きな特徴は、玉子焼きの中に長ネギを刻んだものが入っていること。また焼き方も、だし巻き卵や薄焼き卵みたいにきれいに焼くのではなく、炒り卵風にぐちゃぐちゃっと炒める。そして、味付けは塩でもソースでもなく必ず醤油。この料理、見栄えはあまりよくないのだが、ネギの甘みが効いていて美味しいのだ。しかも、何度食べても飽きない味。

 もっとも、実家で暮らしているときには、それが普通の玉子焼きで、どこの家庭でも同じようなものを作っているのだろうと思っていた。ところが、よく考えてみると、これと同じレシピが料理の本に載っているのを見たことがない。もちろん、他所の家や外食店でも食べたことがない。念のため、インターネット上のレシピサイトも検索してみたが、多少似たレシピはあるが、まったく同じレシピは見当たらない。だから、あれはきっとうちの母親が適当にでっちあげたレシピなんだろうと思う。

(ちなみに、クックパッドで見つけた一番似たレシピがこの「超簡単☆ネギ卵のオイスターソースかけ♪」。だけど、味付けはオイスターソースではなく醤油でなければダメなのだ(^^)。)

(見逃してたんだけど、この「◇簡単ネギ入り卵焼き◇ 」や「我家のねぎ卵焼き」はかなり近いね。この人も昔おじいちゃんに作ってもらったとか書いてるので、一部の地域に口伝えで伝わってるレシピなのかも(^^)。)

 この料理、毎日のように食べていただけあって、時々無性に食べたくなる。そんなときは自分で作ってみたりもするのだが、こんな単純な料理でもなかなか同じ味にならない。母親にコツを聞いてみたことがあるのだが、別にコツなんてないよ、みたいなそっけない返事しかもらえなかったので、本人も意識しないで適当に作っているらしい。

 ぼくの研究した範囲では、長ネギを溶き卵に混ぜずに、先に炒めることがポイント。そうしないと、長ネギに火が通らないうちに卵に火が通ってしまう。だからまず、ネギを高温で炒め、火が通ったら溶き卵を入れ、まだ半熟かなというぐらいで火から下ろす。そして醤油をたらして完成。とーとつですが、物好きな人はお試しあれ。

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