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数え方の辞典

  数詞に「助数詞」をつけるというのは、英和翻訳に必須のテクニックだ。「助数詞」というのは、数を表す言葉の後に付加する「つ」「個」「匹」「羽」などのこと。英語には基本的に助数詞がないので、ビギナーは英和翻訳のときに助数詞をつけるのを忘れがちだし、忘れないにしても、前に来る言葉を無視してなんでも「個」にしてしまうといったミスをしがちだ。

 いや、他人のことばかりは言えない。一応プロを自称しているぼくだって、助数詞の選択が重要だということは重々承知していても、とっさに適切な助数詞を思い出せないことはよくある。だから、助数詞を調べるための辞典のようなものがあればよいな、ということはかねてから思っていた。

 そんなわけで、インターネットで偶然「数え方の辞典」という本の存在を知ったときには、ほとんど悩むことなく注文した。

数え方の辞典  内容は、普通の辞書と同じような感じで名詞があいうえお順に記載されていて、特定の名詞を引くと、その名詞にふさわしい助数詞がわかるという方式。たとえば、「ビル」を引くと、

数えるもの 数え方 数え方のポイント
ビル 棟、軒、本 小規模なものは「軒」で数えます。超高層ビルなど、遠くから見ると細長く見えるものは「本」でも数えます。→建物


のような記載がある。この部分が約 300 ページぐらいあって、かなり多くの単語(4600 語)に対応する助数詞が、機械的に検索するだけでわかる、というのがこの本のいいところだろう。

 さらに巻末には、「助数詞・単位一覧」というのがあって、各助数詞ごとにさらに細かい説明がある。たとえば、「棟」だったら、

とう[棟] 1.「棟」は、家の頂上を通す棟木を表し、建物や家屋を数えます。「むね」とも読みます。人が生活していない離れの小屋(手洗い所・書庫・物置)や車庫なども数えます。→棟 →軒

 のような記載がある。この部分が約 100 ページあって、たいていの助数詞はここに載っているので、自分の選んだ助数詞が適切かどうかを調べるのにも利用できる。

 著者の飯田朝子氏は、助数詞の研究がご専門らしく、ホームページでも「数え方クイズ」などを公開している。監修はかの町田健氏だが、こちらは知っている方も多いだろう。ぼくも生成文法の解説本などでお世話になったことがある。

 たぶん、この本から一番恩恵を受けられるのは翻訳者ではないかと想像するが、一般の方が文章を書く際にも役立つのではないだろうか。そういえば、本業ネタを書いたのがずいぶん久しぶりだということに今気がついた(^^)。

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