« Platform Shoes | トップページ | YouTube 買収記念 »

「夢」ってほんとに個人のためのものなの

 いつもいい加減なことを書いている私ですが、今回書くのはいつもに増していい加減な思いつきで、細かい検証はまったくなされていません。そのつもりでお読みください。

 前にも書いたような気がするんだけど、普通、マジメに勉強していい学校に入って、というような人生プランは、堅実で実直みたいに言われるんだけど、よく考えると違うんじゃないかと思うのね。

 なぜかというと、こういう行動プランっていうのは、コストとリターンの関係が比例関係ではなくて、支払ったコストの総額を上回るリターンを得られるまでにずいぶん時間がかかるんですよね。しかも、そのリターンも必ず得られるとは限らない。

 もちろん、小学生の国語や算数みたいな勉強だったら、わりとすぐ実用になるけれども、高等数学とか哲学とかの勉強がなんらかの利益に結びつくまではすごく時間がかかるし、最終的に利益に結びつかないまま終わることも多いですよね。そういう専門知識を活用できる職業について高収入を得られるのは、一部の人だけですから。

 つまり、こういう行動プランっていうのは、腹が減ったからメシを食う、みたいな行動プランにくらべると、実はかなりハイリスク・ハイリターンなんです。

 そうするとね、単に個人の選好順序とか効用関数に人生プランをまかせていると、リスク・テイカーしかマジメに勉強しないということになるはずなんだよね (^^)。ところが、それでは社会全体にとっては困ることになるんだなあ。

 人材というのを一種の資産とみなすと、企業とか社会全体とかは、人材という資産のポートフォリオだと考えることができますね。そうすると、世の中の人材がローリスク・ローリターンの人材ばっかだと、社会的には最適なポートフォリオを組みづらくなっちゃうわけです。

 したがって、社会全体でリスクとリターンのバランスをとるためには、ハイリスク・ハイリターンの人材を一定量確保する、つまり、リスク・ヘッジャーがそういうハイリスク・ハイリターンの人材になることを選択するように仕向けるような、なんらかの仕組みが必要になってくるはずなんです。

 そう考えると、実は、高度経済成長時代の学歴信仰にも、そういう社会的な意味があったんじゃないかと思うのね。あの当時は、大学の勉強なんてムダなことばっかりだみたいな論調が多かったけど、実は、そういう無駄な勉強をたくさんやってる奴を社会的に高く評価することによって、社会全体の活力を維持していたんじゃないかという。

 また、格差社会の問題なんかにしても、負け組をなくす、という発想より、負け組でもいいじゃないか、という発想の方が正しいような気がするんです (^^)。もっと身も蓋もない言い方をすると、負け組を無理に勝ち組にするよりも、負け組を負け組のままたくさんかかえておくことの方が社会全体にとっては利益になるので、リスクの大きい人生プランをけしかけるかわりに、失敗したときのリスクは、社会全体でシェアしましょうということじゃないでしょうか (^^)。だから、なくすべきなのは負け組の存在そのものではなく、負け組差別である。 負け組がいてくれるからこそ社会が豊かになるのだから、生活保護ぐらいでガタガタ言うんじゃねえと (^^)。

 だから、ぼくがいまいちわからないのは、なんでエコノミストの人とかが完全雇用にこだわるのかということなんだよね。失業者がいっぱいいても、社会保障でセーフティネットをはればいいんだという発想の方が、社会全体としてはより最適化された状態なんじゃないかという気がするんですけど。そうすると、社会保障の水準とかも、実は、社会全体のリスク選好との兼ね合いで決めるべきなんじゃないかという気もするんですが。まあそこまで行くと与太話としてもシャレにならないので、いい加減にしときますけど (^^)。

 あと、これも前に言ったような気がするけど、成果主義とか自己責任とかをやりすぎると、個人はどんどんリスクをとらない方向に動機付けられるので、結局社会全体のリターンも縮小してしまうんですよね。もともと、社会とか企業とかは個人のリスクヘッジのためにあるわけですから。

 前にこのブログでも、一部の人の「夢」に対する行き過ぎたこだわりを揶揄したことがあったんですけど、実は、夢を大事にするという思想も、個人のためではなくて社会のための思想なんじゃないのかなあ、という気がするんですよね。もっとも、そういう思想が人類の遺伝子レベルに組み込まれているとすれば、やっぱり個人のためでもあるということになるんだけれども (^^)。

|

« Platform Shoes | トップページ | YouTube 買収記念 »

哲学」カテゴリの記事

社会」カテゴリの記事

経済」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/67762/12237008

この記事へのトラックバック一覧です: 「夢」ってほんとに個人のためのものなの:

« Platform Shoes | トップページ | YouTube 買収記念 »