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プラネットアースといやいやえん

アトランティス  一部で評判らしい「プラネット・アース」を今日初めて見ましたが、いいですね。コンセプト的には、リュック・ベッソンの「アトランティス」みたいな感じかな。従来型のテレビ・ドキュメンタリーというのは、基本的に事実の希求力に依存していて、映像の美しさとかはつけたしなんだけど、この作品では、映像美の方に主眼があるのね。だから、映像のクオリティとか、どういうカットをどんな順番でつなぐかとかに、すごく神経を使っている。

 そのカットのつなぎ方も、論理的なつなぎ方じゃないのね。一般的なドキュメンタリーは、説明したい事実が先にあって、その事実を説明するためにはどういうふうにカットをつなげばよいか、という発想で作られるので、カットのつなぎ方も論理的・説明的になる。でもこの作品では、もっと感覚的なつなぎ方をしている。今回は一応「草原」というのが基本テーマになっているんだけど、それも「草つながり」という感じのゆるい枠組みでしかない。

 まあこういう現象は、ドキュメンタリーだけのことじゃないかもしれないですね。フィクションの娯楽映画の世界でも、昔は論理的にカットを構成していくのが普通だったのを、もっと生理的・感覚的な次元で構成して成功したのが宮崎駿とかリュック・ベッソンとかいう人たちだったわけで、そういう現象とある意味パラレルなのかもしれないです。

いやいやえん―童話  今回で一番印象的だったのは、やっぱりゾウ対ライオンの対決ですね (^^)。ぼくはこれを観て、「ぐりとぐら」で有名な中川李枝子さんの「いやいやえん」という絵本を思いだしてしまいました。この絵本の中に、子供たちが積み木で船をつくってくじらとりに行く、というエピソードがあるんだけど、船が完成したときに、船の名前をどうするかで喧嘩になっちゃうの。動物の中で一番強いのはゾウだから「ゾウ」という名前がいい、という子供と、いやライオンの方が強いから「ライオン」がいいという子供の間で。それで結局「ぞうとらいおん丸」とかいう名前になるんです (^^)。

 子供の頃はなんとなく、ライオンの方が肉食だから強いんだろうと思っていたんだけど、やっぱり一対一だとゾウに勝てないんだね。まあ、何トンもあるゾウの体重を支えている足で「ゾウキック」とかされたら痛そうだもんね。ストンピングとかされた日にゃ、内臓破裂で即死だろうし (^^)。

(そういう長年の疑問を解決してくれたシーンですが、撮影するのは大変だったらしいです。ライオンがゾウを狙うのは、夜中に水場に来たときなんだけど、灯りがあるところには近寄ってこない。そこで、赤外線ライトを照明にして赤外線カメラで撮影する。赤外線は動物だけでなく人間にも見えないから、撮影する方もモニター越しでないと真っ暗闇で何にも見えない状態。その状態でライオンがうろつきまわる中をじっと待ち続けるわけですね。決定的瞬間を捉えるまでには1年以上かかったとか。)

(あと、リュック・ベッソンの「アトランティス」を観る方は、ある程度大きな画面のディスプレイで見ることをお勧めします。ぼくも最初映画館で見たときは結構感動したんですが、後でレンタルビデオで見直したときはぜんぜんよくなくて、なんでだろうと考えていて気づいたんですけど、15 インチぐらいのちっちゃい画面で観てたせいなんですね。だからこれはもともとそういう映画なんです。)

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受信: 2006.10.21 15:35

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