うわっ、めっちゃわかりやすい!
E 田先生のブログに、ぼくがまわりくどくウダウダ書いていたようなことが、あっさり説明されてしまっているので驚いてしまいました。
ただし,ここで注意すべきなのは主流派経済学に合理的な経済人の仮定の解釈です.これは,主流は経済学の研究者の中でも考え方が二つに分かれる.
主流派経済学の基本発想は… "自分の消費・労働のみから効用を得る個人"がその効用を最大化しようとして行動し,その結果経済厚生が最大化される.市場が十分にその機能を果たせないときには,政策による補完が有用な「こともある」.
というものです.ここでのポイントは"自分の消費・労働のみから効用を得る個人"という点.
この基本発想のひとつの理解は,"自分の消費・労働のみから効用を得る個人"は目指すべき個人主義の姿である(したがって<自律による経済成長>個人主義の確立が必要)というものになるでしょう.
しかし,もう一つの解釈は個人が何を目的関数としているかは実証的な課題であり,"自分の消費・労働のみから効用を得る個人"を想定するのは,どうもその仮定から出発すると予測力のある結論がえられる.故に,現代の経済主体の行動は,"自分の消費・労働のみから効用を得る個人"と考えてよい.時代が変われば"自分の消費・労働のみではなくいろいろな社会的状況から効用を得る個人"を想定して議論をするべきで,どちらの個人主義がよいかといった話題は経済学の問題ではない(場合によっては人が決められることではない)というものです.
僕自身は後者の立場.そして,後者の解釈に従うとネオリベは社会を変化させるイデオロギーではなく,社会情勢をあらわす分類名(?)ということになるのではないでしょうか.
そうか、「自分の消費・労働のみから効用を得る個人」って言えばよかったのか。。。さすが、頭のいい人は違うわ。
そうすると、ぼくの主張は、その仮定は近似的には正しいが、完全には正しくない、とでも言えばいいのかなあ。
また E 田先生の本買おうっと (^^)。小田中先生の本もね。
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