動物化する 19 世紀
芸術をかりに二流の理性に高めたところで、その戦果はしれたものであり、所詮は理性そのものの営みである学問の地位を脅かすことはできない。自尊心の強い芸術家が安直に誇りを満足させようとすれば、自分を感性の側に置いて、積極的に理性に対する反逆の旗を挙げたくなるのは当然だといえるだろう。しかも、この欲望は時代の個人主義的な風潮に裏打ちされ、実際の芸術活動のなかで一種のイデオロギー的な力を持つことになった。理性は普遍的なものであって社会の日常生活を支配しているが、感性は個性的なものであって、通俗の日常生活に反逆する拠り所になると信じられた。その際、芸術至上主義者は、感性もまた生理現象として普遍的なものであり、感性的な熱狂はかえって個性を動物的な一般性のなかに埋没させてしまうかもしれない、ということを忘れていたのである。
(「人生としての芸術」山崎正和) 読み返していてなんとなくメモ。
英会話の先生の話だと、インド英語は、他の国のネイティブにとっても聞き取りづらいらしいですね。concentrate する必要があるって言ってました。最近は、インドからオーストラリアにテレマーケティングの電話がかかってくることもあるそうです。日本で言えば、東京に東北弁や九州弁のセールスの電話がくるようなもんですよね。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- エウメネス行軍マップ(2012.01.30)
- ペンギン版プルタルコス「対比列伝」人物一覧表(2012.01.24)
- Kindle で「ぼく東綺譚」を読む方法(2012.01.09)
- ネオ・フェミニスト映画(2011.12.26)
- アメリカ人はなぜ福祉が嫌いか(2011.11.30)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 伝統音楽は「現代音楽」を目指す(2014.01.30)
- 京アニの 2.5D(2013.09.05)
- 京アニのマトリックスネタ(2013.08.20)
- 野見祐二の「ヘルベチカ・スタンダード」を Sinsy と CeVIO に歌わせてみた(2013.07.14)
- 及川リンの「She Said」を Sinsy に歌わせてみた(2013.07.01)
「社会」カテゴリの記事
- HBO「チェルノブイリ」が科学的に間違っている10の点(2019.07.03)
- アメリカのハーフタイム(2012.02.12)
- ネオ・フェミニスト映画(2011.12.26)
- アメリカ人はなぜ福祉が嫌いか(2011.11.30)
- 有権者は民意を知らない(2011.09.14)