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ほめりゃいいってもんじゃないね

 悪口の害と言うのは広く認識されていますが、褒め言葉もときには害となる、ということはつい忘れがちです。ぼくも安直な人間なので、褒める分には悪いことないだろうと思って、つい褒めすぎることが少なくありません。

 でも、一人一人は純粋に自分の素直な感情で褒めていたとしても、そういう声がたくさん集まると、周囲からはある種の権威として映るようになり、逆にそれを引きずり倒してやろうという人も出てきます。そうすると、褒められた本人としては、別に権威として祭り上げてくれって頼んだわけじゃないよ、と言いたくなることもあると思うんですよね。

 立花隆氏が叩かれたのも、誰がつけたか知らないけど、「知の巨人」とかいう大袈裟なキャッチフレーズのせいもあると思うんです。でも、冷静に見れば、やっぱりあれだけ勉強している人はそうはいないし、ある種のジャーナリズムの方法論を確立した人でもあるし、えらい人ですよね。

 昔の作家とかは、大袈裟に褒め合う傾向があったんで、そういう文章を読んで育ったぼくらにも、ある種の「褒め文体」みたいなものが潜在意識に染み付いちゃってて、緊張感のない文章を書いていると、つい無意識にそういう文体が出てきちゃうんですよね。でも、そういう文体は、インターネットのようなメディアには合わないのかも知れない、という気が最近してきています。

 もちろん、褒め言葉だけじゃなくて、貶す言葉も同じこと。毒舌がかっこいいというのも、いろんな条件が成り立たないと成立しないはずなんだけど、読者からのフィードバックのない書きっぱなしメディアだと、そういう条件が成立しているかどうかに対する感度が鈍感になりがちですよね。結局、単に悪感情が垂れ流された見苦しい文章になっちゃったりする。

 いずれにせよ、必要以上に飾らない素直な表現を使うことに、もっと慣れた方がよいのではないでしょうか。褒め言葉や貶し言葉がインフレ化するのは、有料メディアだけで結構なんで、匿名のブログなんかでそんなものを見ても、空々しいだけですよね。

 というわけで、ぼくも反省して、あんまり大袈裟に人を褒めるのはやめることにしました。手始めに、山形さんや稲葉さんはそこそこ頭がいい、市川さんや河野さんはそこそこ可愛い、というふうに謹んで訂正させていただきます(^^)。

 もちろん、ぼくから見れば、やっぱり、山形さんや稲葉さんはメチャメチャ頭のいい人ですし、市川さんや河野さんもメチャメチャ可愛い人ですけどね(^^)。それはあくまで「ぼくから見れば」ということで。あとは Please see for yourself!

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