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職人 VS 技術者

 爆笑問題が文部科学大臣賞を貰ったというニュース、喜ばしいことだと思う一方で、お笑い界に与えた影響力という意味で言えば、こういう賞は、先にダウンタウンが貰っていなければおかしいというような気がしないでもありません。

 もっとも、お堅いお役所としては、やっぱりダウンタウンに賞をあげるのは現実的に難しくて、爆笑問題だってよくがんばった方なんでしょうけどね(^^)。まあ、これで太田さんが飼いならされて舌鋒が鈍ったりしないことを祈りたいと思います(^^)。

 爆笑問題とダウンタウンというのは、単体で見れば技量にそれほど遜色があるとは思わないんだけど、日本のお笑い界に与えた影響は圧倒的にダウンタウンの方が大きいですよね。これはぼくの勝手な理論ですけど、その違いは、松本人志と太田光の資質の違いに由来すると思うんです。

 言わば、松本人志という人は技術者型で、太田光は職人型なんですよね。それが典型的に現れるのは、「ベタなネタ」の扱い方。

 ダウンタウンは、あえてベタなネタをやる、という技をよく使いますけど、この場合、あのダウンタウンがあんなベタなネタをやっている、というちょっとヒネった笑いになる。一方、太田光もベタな下ネタとかをしつこく言い続けることがあるんだけど、こちらの場合には、太田はまたあんなベタなネタばっかりやりやがって、しょうがねえなあ、みたいな笑いになる。

 つまり、ダウンタウンの技の多くは、ダウンタウン個人から独立した普遍性のある技術になっているので、後輩とかにもわりと簡単に応用がきく。だからこそ、ダウンタウンは日本のお笑いを変えてしまったわけです。一方、太田光にだって技はいろいろあるんだけど、彼の技というのは、彼の個性や人格と組み合わされたときに、最も威力を発揮するようにチューニングされている。だから、ダウンタウンのエピゴーネンは大量に登場したけど、爆笑問題に似たコンビというのはほとんど存在しないんだと思うんですね。

 こういう技術者的なやり方というのは、会社とかの中でならお互いに技術を共有できるから便利だし、知的所有権みたいな制度もあるからある程度保護されます。だけど、個人の個性を売るタレントとしてはあまり得な方法とは言いがたくて、天然キャラを生かした方が得なはずなんですよね。だって、すぐマネされちゃうんだから。

 だから、逆に言えば、ダウンタウンの凄さというのは、こういう普遍性のある技術を次から次へと開発しつつ、長期にわたって技術開発競争のトップに立ち続けたことだと思うんです。まあ、これは、どっちが偉いとかいうんじゃなくて、あくまで資質の違いですけど、その点を見ないと、ダウンタウンという芸人の正当な評価はできないと思うんですね。もちろん、それは功罪併せ持つのかもしれないけど。

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