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エロスの TPO

 「気になる『景観』」というのは、自分としてはすごくわかりやすく説明したつもりなのですが、説明というのは、あまりわかりやすいとかえって誤解の元になるので、今度はあえて理屈っぽくわかりにくくパラフレーズしてみます(^^)。

 前にも書きましたが、ぼくは、ジェンダーというのはなくならないしなくす必要もないと思っていますが、社会が男女平等になったのに合わせて、ジェンダーを変える必要はあると思っています。その中でも特に重要なのは、女性(だけではないかもしれないが)がいつどこでどのようにエロスを表現するかだと思うのです。

 伝統社会においては、女性がいつどこで肌を見せるか、みたいなことも、ジェンダーの一部として決まっていたので、男性も「あれは挑発だろうか」みたいなことをあまり悩む必要はなかったわけですね。それが、男女平等社会になって、女性が自分の意思で自由にエロスを表現できるようになったのはいいんだけど、いかんせんまだ歴史が浅いので、その表現が男性のセクシュアリティを十分配慮したものになっていなくて、男性に余計なストレスをかけているのではないでしょうか。

 考えてみると、かつて男性中心社会において、女性のセクシュアリティがジェンダーによって覆い隠されていたように、男性のセクシュアリティもジェンダーによって覆い隠されていた部分があったと思うのですね。

 だから、男性自信も、男性はみなスケベであって、エロいものを見ると単純に喜ばなくてはならない、みたいな、男性中心社会のジェンダーに縛られてしまっているし、もともと、女性自身は、自分のエロスの表現が男性にどういう効果を与えるか、間接的にしかわからないので、男性が表面上喜んでいれば、たいして問題はないと思ってしまうのでしょう。

 また、伝統社会においては、そういうエロい表現を禁じるのに「はしたない」とか「ふしだらな」とかいう理由付けをしてきたわけですが、それも実は古いジェンダーによって捻じ曲げられた理由付けであって、真の理由は、人間にとってエロスというのは両義的であって、欲望の対象であると同時に不快な対象でもあるからだ、ということだと思うのです。

 したがって、実際には、男性だってエロい格好を不快に思うことは厳然としてあるのだから、はっきりそう言うべきだと思うのですね。それに対して「本当はうれしいくせに」みたいなことを言うのは、ほとんど、レイプされた娘に「本当は気持ちよかったくせに」というのと同じような論法なんだ、ということを女性も知るべきだと思うのです。

 結論としては、男性諸君は無理してスケベなふりをするな! そして、女性のみなさんもそれを素直に受け止めて、TPO に合ったより洗練されたエロスの表現を考えてみてください、ということですね。(それは、保守派の台頭を防ぐためにも必要なことなんですよ。)

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