Angelus
忘れてはいけない半野喜弘さんの新作「Angelus」も GET。困ったことに、これまた傑作なんだなあ。別に困ることないか(^^)。
前作「Lido」のレビューでは、ジャズのスタンダードみたいな雰囲気がある、みたいなことを書いたんですが、今作は、雰囲気どころかモロにジャズみたい。それも、日本人ボーカリストによる日本語詩の唄ものばっかり。
それでも、前作には何かガラスの糸のようにピーンと張り詰めた雰囲気があったのですが、本作はいい意味でオーガニックなユルさがあり、夜中に電気を消して一人で聴くのにピッタリという感じです。ボーカリストは、坂本美雨ちゃん、細野さん、クラムボンのいくこさんなどなど。
といっても、もちろん普通のポップスではなく、半野さん独特の和声感覚や音響感覚は健在で、半野さんの才能が、特定の手法やスタイルにおさまらない普遍性を持つことが改めて証明されたようです。
ハラカミさんがサティだとするなら、半野さんは(アルバン)ベルクで、竹村さんはバルトークあたりかなあ。ちょっと無理あるか(^^)。でも、半野さんのサウンドのちょっとデカダンな感じは、ホントに新ウィーン楽派を思わせるところがありますす。
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