堅実さに好感
「出会い系サイトと若者たち
」渋井哲也著
本書の内容は、
- 出会い系サイトの歴史、分類、統計などの、基本的データ
- 出会い系サイト利用者へのインタビュー
- 出会い系サイト関連事件のルポ
- 出会い系サイト規制法の成立経緯と問題点
から構成されています。
一般に、ノンフィクションというものには、著者の主観的な感想の多いエッセイ的なものと、事実中心のドキュメンタリーとがありますが、この本は圧倒的に後者で、著者自身の主観的な意見は最低限に抑制され、あくまでファクトの積み重ねにより構成されています。
そのせいか、印象的にはかなり地味ですが、「出会い系サイト」というテーマの性質上、煽情的な筆致の本や、生煮えの仮説を振り回すような本が多いの中にあって、その堅実な筆致にはかえって好感が持てました。
したがって、まず出会い系サイトの問題に関する基本的な事実をきちんと押さえたい、という人には、わりとお勧めできる本ではないかと思います。
ただ、児童を売春の処罰対象にすることに対する著者の反対論については、必ずしも納得しませんでした。これについては、時間があればあらためて論じてみたいと思います。
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