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無防備な批評家

 くらたまさんの話題作「だめんず・うぉ~か~」が電子書籍になったので、読んでみました。すでに、くらたま批判みたいなのをたくさん目にしていたせいか、かなり身構えながら読んでいたので、逆にわりと楽しんで読めましたね。

 良くも悪くも、作者の怨念が生で出ているのがこの作品の特徴で、週刊誌的な俗情を煽るには効果的なんだけど、作者自身を相対化するような視線には欠けていることは否めません。もちろん、そういう男運の悪さを普遍的な人間性や社会構造に対する考察に結びつけていれば、また別種の作品になったのでしょう。ただ、そういう作品を傑作にするには、かなり強靭な分析能力とか批判精神とかが必要なんで、この作者がそこまでできるかどうかは未知数ですからね。

 また、これはあくまで実話だと思って読んでいるからそこそこ読めるのであって、完全なフィクションだったらたいして面白くもないわけですが、まあ、そういう「だめんず・うぉーかー」みたいな人が存在する、ということを世間に知らしめるためのドキュメンタリーだと思えば、一応存在価値はあるんじゃないですかね。

 ただ、くらたまさん自身が自分の屈折に対してあまり意識的でないところが、他人からみればつっつきやすいところではあるんで、ぼくなんかも、だめんずよりも、むしろ、うぉーかーの人たちやくらたまさん自身の精神構造に興味を持ってしまいました(^^)。

 ただまあ、そのへんで似非精神分析みたいなことをして血祭りにあげるのも大人気ないというか、わりと、酒場の愚痴的にさらっと流しておけばいいレベルの作品ではないかと思いましたけどね(^^)。

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