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デジタルなリアリズム

 最近ちょっと、ひぐちアサさんのマンガにはまっています。はまっているというより、好奇心かもしれません。この人はなんでこういうマンガを描くのだろう、という。

 正直、昔の少女漫画と同じで、キャラの書き分けがわかりづらかったり、フキ出しが誰が喋っているのかわかりずらかったりするところはあります(ただし、背景を細かく書き込んでいるところは好感が持てる)。でも、それでもなんか惹かれるものがあるんですよね。それはなんなのか。

 ぼくが昔読んでいたような、ふつーのエンターテイメント作品は、人間に対する通俗的な思い込みを前提にして、それに応えたり裏切ったりすることで、読者に訴えかけていくものが多かったと思うのです。ところが、この人の作品からは、あまりそういう通俗的な人間観が感じられない。そこが、ちょっとハードボイルド的な文学性を感じさせるというか。

 まあ、ひょっとしたら、この世代が単にぼくらの世代とは違う人間観を持っているだけなのかも知れないけど(^^)、まるで異性人がこっそり人間を観察して描いたマンガのような感じさえします。

 強引にこじつけると、テクノを通過した打ち込み音楽が、グルーブクォンタイズなどを駆使して、微妙なタメやハネまで再現するようになり、逆に生身のドラマーもその影響を受けて、よりタイトで人間にしかできないようなドラミングを目指すようになったのと似たものを感じます。そういう、いったんすべて解体した後に再構築されたデジタルなリアリズムというか。ちょっとホメすぎかな~。でも、この人は、そういう期待を抱かせるものを持っていると思うので、がんばってほしいです(^^)。

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