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日本語論二種

日本語の21世紀のために」丸谷才一・山崎正和

橋本治が大辞林を使う」橋本治

 職業柄、日本語には関心があるので、先日、日本語に関する本を 2 冊続けて読みました。

 この両者、一見立場が違いそうに見えますが、日本語の貧しさの原因が、明治期の近代国家成立時の強引な標準語の決め方にあるという診断や、豊かさを取り戻すための手がかりを江戸時代の演劇や話芸の話し言葉に求めるところなど、基本認識はよく似ています。

 もちろん、日本語を「崩す」方に力点のある橋本氏に対して、「守る」方に力点のある丸谷・山崎両氏とか、書き言葉を話し言葉に合わせようとしている橋本氏に対して、むしろ、話し言葉を書き言葉に合わせたほうがよかったと言っている山崎氏とか、2 人の間のダイアローグを重視する橋本氏に対して、さらに第三者を入れた「鼎話」を重視する山崎氏とか、対照的なところもたくさんあるのですが、両者とも視野の狭い偏屈なだけの人ではないので、同じものを反対側から見ているような感じで、どちらもけっこう面白く読めました。

 私は、古文にはまったく自信がなくて、現代文専門なので、ちょっとドキッとさせられたところもあるのですが、考えてみると、確かに、自分の好きな文章を書く人には、落語とかそういう話芸の好きな人が多いので、そういう日本語の遺伝子はある程度引き継がれているのだろう、と勝手に思うことにしました(^^)。まあでも、少しは古典もべんきょーしないとダメだよね。

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