« 島田紳助事件の不幸な構造 | トップページ | 外交と世論と民主主義と »

「ヒストリエ」に注目

 あの「寄生獣」の岩明均氏がまた傑作をものしつつある、という噂を聞いて、早速その「ヒストリエ」1,2 巻を取り寄せてみました。まだたった 2 巻なので、断定するのは早すぎると思いますが、確かに、傑作を予感させるものがあると思います。

 帯に「アレキサンダー大王の書記官エウメネスの波乱に満ちた生涯!」とある通り、歴史物なのですが、まず、その古代人たちの人間性の描き方がうまい。殺人・拷問・強姦・差別があたり前の世界を眉一つ動かさずやりすごす人たちの描写は、「寄生獣」における寄生生物の非人間性の描写を彷彿とさせます。また、彼らの言葉が、完全に現代日本人の話し言葉であるのも、彼らに対する感情移入を容易にすると同時に、彼らの感性の異質さを際立たせるという二重の効果を挙げています。

 アリストテレスの逃亡を助けながら、故郷に帰ってくるというところから、子供時代の回想シーンに入っていく導入部もよく、さまざまな伏線を張り巡らせながら進んでいく展開には思わず引き込まれます。まだ、この先どうなるのかわかりませんが、今後も目が離せない作品になりそうです。

 余談ですが、「トリビアの泉」にも出てきた、「 『流氷の天使』クリオネのエサの食べ方 」は、ホント寄生獣そっくりなので、興味のある方はぜひ映像を探して見てください。きっとビックラこきますよ。(^^)

|

« 島田紳助事件の不幸な構造 | トップページ | 外交と世論と民主主義と »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/67762/2230025

この記事へのトラックバック一覧です: 「ヒストリエ」に注目:

» 「ヒストリエ」を読んで☆ [半蔀(はじとみ)の徒然なる日々]
散々迷った挙げ句、最初に書店で目にしてから1週間以上経ってから、ようやく買うことにした「ヒストリエ」(岩明 均 作)。 迷ったのには、理由がある、この作品の前に... [続きを読む]

受信: 2004.12.16 09:26

» 『寄生獣』作者の最新作『ヒストリエ』 [ランニングウォーターズ]
『寄生獣』といえば、一見グロテスク描写を前面に押し出した、単なるホラーマンガと見せかけて、その根底には「人間とはなんぞや?」という実に深いストーリーの流れている... [続きを読む]

受信: 2004.12.16 23:43

» 岩明均に、またやられました。 [――MERCURY in the AIR――]
 東京・銀座の数寄屋橋交差点から、丸の内線に乗るべく階段を地下へとおりていくと、 [続きを読む]

受信: 2004.12.17 18:08

» 岩明均『ヒストリエ』1,2 [そえblog]
ヒストリエ 1 (1) ヒストリエ 2 (2) 『寄生獣』の著者による、古代史もの。1,2巻同時発売。  アレキサンダー大王の書記官エウメネスの生涯を... [続きを読む]

受信: 2004.12.24 04:49

» ツギハギされた世界=知識 『ヒストリエ』 [しろの木]
本棚は人を表す アレクサンダー大王の書記官を勤めていたエウメネスの物語であり、『寄生獣』で中学期の私の脳をグ〜ラグラ揺らした岩明均の最新作! 岩... [続きを読む]

受信: 2005.01.25 22:33

» ツギハギされた世界=知識 『ヒストリエ』 [しろの木]
本棚は人を表す アレクサンダー大王の書記官を勤めていたエウメネスの物語であり、『寄生獣』で中学期の私の脳をグ〜ラグラ揺らした岩明均の最新作! 岩... [続きを読む]

受信: 2005.01.25 22:33

» ヒストリエ [アキラの書評]
歴史漫画。 「寄生獣」で一気に有名になった岩明均の描く歴史漫画です。 アレキサン... [続きを読む]

受信: 2005.11.27 01:12

« 島田紳助事件の不幸な構造 | トップページ | 外交と世論と民主主義と »